海外旅行保険ってどれくらい必要?

ハワイ

海外旅行保険は何を補償してくれるの?

今年の年末年始は、最大9連休になる人も多そうですね。まとまった休みを利用して、寒い日本を離れ、海外のリゾート地でのんびり過ごしたいものです。 海外旅行に行くと、日本とは異なる文化や日本では見られない景色・街並みにふれることができたり、ショッピングを楽しんだり、国内旅行とは違った魅力があります。

そして、この海外旅行につきものなのが、旅行代理店で海外旅行を申し込むとたいてい案内される海外旅行保険です。海外で起こる様々なトラブルに対応できる保険ですが、念のため入っておいた方が良さそうかなという感覚で、あまり中身を気にせずに加入してしまっていませんか?

海外旅行保険は何を補償してくれるのか、どのくらい必要なのかを理解することで、いざというときに保険が足りないとか、無駄な保険に入り過ぎていたということを防ぐことができます。

まずは海外旅行保険の中身について整理してみましょう。

<主な補償内容>

傷害死亡 海外旅行中の事故によるケガが原因で、その日を含め180日以内に死亡した場合に保険金が支払われる。
傷害後遺障害 海外旅行中の事故によるケガが原因で、その日を含め180日以内に後遺障害が発生した場合に障害の程度に応じて保険金が支払われる。
疾病死亡 海外旅行中に病気で死亡した場合や、旅行中の病気が原因で帰国日を含め30日以内に死亡した場合などに保険金が支払われる。
傷害治療 海外旅行中のケガで医師の治療を受けた場合に、支払った治療費等が補償される。
疾病治療 海外旅行中の病気や感染症などで医師の治療を受けた場合に、支払った治療費等が補償される。
救援費用 海外旅行中の事故や病気で3日以上入院したり、死亡したり、飛行機や船が遭難したり、行方不明になったりした場合に、家族が現地に行くための渡航費用や捜索費用、現地からの移送費用などが補償される。
携行品損害 海外旅行中にカメラ、宝石、時計などの携行品を盗まれたり、あやまって破損してしまったりした場合の損害が補償される。
個人賠償責任保険 海外旅行中に他人をケガさせてしまったり、あやまってお店の品物等を壊してしまったりして法律上の賠償責任を負った場合の賠償金が補償される。
旅行事故緊急費用 海外旅行中の予期せぬ事故により、交通費・宿泊費・国際電話等の通信費・旅行の取消料などの費用を負担した場合に補償される。
航空機預託手荷物遅延 航空会社に預けた手荷物が目的地到着後6時間を経過しても届かず、身の回り品などを購入した場合にその購入費が補償される。

※保険会社により補償内容に違いがあります。

上記の補償が一般的な海外旅行保険に含まれている主な補償です。死亡や治療の補償がケガと病気で別々になっていたり加入者にとってはわかりにくい構造になっていますが、最近ではケガと病気をまとめて一つの治療費用としている保険もあります。さらに救援費用も含めた治療・救援費用という補償にしている商品もあります。

必要な補償と選び方

海外旅行保険には多くの補償が含まれていますが、実際に利用が多いのはどの補償でしょうか? ある保険会社が発表したデータによると、最も請求件数が多いのが「治療・救援費用(ケガと病気の治療、救援費用を含めたもの)」、次が「携行品損害」、その次が「旅行事故緊急費用」となっています。

それ以外の補償は比率的には1%以下で、この上位3つの補償が実際に請求される件数の9割以上を占めているようです。したがって、この上位3つの補償が海外旅行保険として必要度の高い補償の候補といえそうです。

まずは治療費用についてですが、日本で病院にかかった場合は、健康保険があり自己負担額は少額ですみますが、海外では病院にかかると医療費がとても高額になります。例えば、日本であれば10万円程度の自己負担ですむ虫垂炎(いわゆる盲腸)の手術ですが、アメリカでは200~300万円かかるといわれています

このことから、その他の治療であってもかなりの金額がかかることが予想できるのではないでしょうか?

これだけの費用がかかることを考えると、やはり治療補償は必要そうです。商品によって傷害治療と疾病治療が別々であったり一緒であったり、救援費用が含まれていたり別々だったりと違いがありますが、治療費はしっかり確保した方がよいでしょう。

次に携行品損害ですが、海外では盗難にあう可能性も高くなります。高価なカメラや時計、バッグなどを持っていく場合などは、必要度が高くなる補償です。ただし、限度額もありますのであまりにも高価なものだと保険では足りなくなる可能性があります。

3位の旅行事故緊急費用については、請求件数は多いですが、設定の保険金額が数万円程度と高くありませんので、保険としての有益性はそれほど高いとはいえません。

その他の補償については、実際の事故件数は多くはありませんが、海外で何かのトラブルを起こしてしまい高額な賠償責任を負ってしまったときのことを考えると、個人賠償責任については十分な補償があった方がよいでしょう。例えば、ホテルでバスタブにお湯を貯めようとして溢れさせて部屋を水浸しにさせてしまい、ホテルから高額な賠償費用を請求された場合などにも使えます。

また、一般的に保険というとついつい死亡した時の保険金がいくらかということに注目しがちですが、万一の場合に備えてきちんと生命保険に入っている方であれば、海外旅行保険の死亡保険金額は高額である必要はありません。

このような状況を考えると、海外旅行保険選びの基本は、治療、携行品損害、個人賠償責任の補償が渡航先と日数からみて十分な保険金額になるようすることといえそうです

多くの海外旅行保険はいろいろな保険がセットになっていますが、最近では自分に必要な補償を選べる保険があります。そのような保険を利用すると不要な補償を省いて保険料を節約することも可能です。

どこで加入するのがおすすめ?

海外旅行保険に加入するには、さまざまな方法があります。出発までの期間や特徴をふまえ、自分に合った選択をしましょう。

旅行代理店で加入

パッケージツアーや航空券、ホテルを予約する際に同時に申し込むことができます。旅行と保険を別々に申し込むよりも、手続きに時間がかかりません。旅行代理店によって取り扱う商品が限られます。

損害保険代理店で加入

損害保険代理店は、火災保険や自動車保険などさまざまな商品を取り扱っているので、スタッフは保険に関する知識が豊富です。アドバイスを受けながら加入したい人におすすめです。損害保険代理店によって、取り扱う商品が限られます。

インターネットから加入

自分で情報収集をして保険を選びたい場合には、インターネットからの加入がおすすめです。インターネット専用の保険もあり、人件費などの運営コストがかからない分、保険料が安くなっています。出発当日の加入も可能です。

クレジットカードの保険を利用

海外旅行保険というと、クレジットカードの付帯サービスを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?クレジットカードに付帯する海外旅行保険には、自動付帯(カードを持っているだけで自動的に適用される)と利用付帯(旅行代金等をクレジットカードで支払わないと適用されない)の2種類があります。また、カードの種類によって補償内容が異なります。旅行に行く前に所有しているカードのサービスを確認し、補償が不足する(または付かない)場合には、別途、海外旅行保険への加入を検討するとよいでしょう。

空港で加入

海外旅行保険の申し込みを忘れていた場合、空港で加入することができます。出発の数時間前ということもあり、どうしても手続きがあわただしくなってしまいがちです。 契約の前に、内容をしっかり確認しましょう。また、空港に行くまでのトラブルに対する補償は受けられません。

楽しい海外旅行に出発する前に、ぜひ海外旅行保険についてもしっかりと考える時間を割いてみてください。


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