生命保険料控除って節税になるの?

生命保険料控除

生命保険料控除とは

生命保険料控除は所得税や住民税における所得控除の一つで、1年間に支払った生命保険料等の一定額が所得から控除される制度です。

ちなみに所得控除とは、わかりやすくいうと収入のうち税金がかからない部分のことなので、つまり生命保険料控除に該当する金額分が非課税になる(所得税・住民税がかかる対象から外れる)ということです。

生命保険や医療保険など社会保障を補完するものに個人で入って、保険料を支払っていることに対する税負担の軽減制度といえます。

生命保険料控除は、会社員であれば年末調整で、自営業の人であれば確定申告で申請します。

控除額はいくら?

生命保険料控除には対象となる保険の種類によって3つの控除枠があります。

■ 一般生命保険料控除

人の生死にかかわる保険、いわゆる生命保険や養老保険等の保険料が控除される。変額個人年金保険や個人年金保険料控除に該当しない個人年金保険なども一般の生命保険料控除となる。
※平成23年12月以前に契約した医療保険等は改正前の旧制度の一般生命保険料控除となる

■ 介護医療保険料控除

入院・通院などの医療費の支払いに対して保険金等が支払われる保険、いわゆる医療保険、がん保険、介護保険等の保険料が控除される。平成24年から新設された控除枠である。
※平成24年1月以降に契約した医療保険等が該当

■ 個人年金保険料控除

年金を受け取れる保険のうち、一定の条件を満たして個人年金保険料税制適格特約をつけた保険の保険料が控除される。

そして、上記3つの保険料控除の額はそれぞれ以下の金額となります。

<生命保険料控除額(所得税)> ※一般、介護医療、個人年金共通

年間の正味払込保険料 控除額
20,000円以下 正味払込保険料の全額
20,000円超 40,000円以下 正味払込保険料 × 1/2 + 10,000円
40,000円超 80,000円以下 正味払込保険料 × 1/4 + 20,000円
80,000円超 40,000円

<生命保険料控除額(住民税)> ※一般、介護医療、個人年金共通

年間の正味払込保険料 控除額
12,000円以下 正味払込保険料の全額
12,000円超 32,000円以下 正味払込保険料 × 1/2 + 6,000円
32,000円超 56,000円以下 正味払込保険料 × 1/4 + 14,000円
56,000円超 28,000円

生命保険料控除は、一般、介護医療、個人年金のそれぞれについて上記控除額があり、それらを合計した額が所得から控除されます。その控除額の上限は、所得税が120,000円、住民税が70,000円です。

なお、生命保険料控除は平成24年の所得税から改正されており、平成23年12月31日以前に契約した保険の場合は改正前の旧制度の控除額が適用されます。

旧制度の控除額は以下のとおりです。

<旧制度の生命保険料控除額(所得税)> ※一般、個人年金共通

年間正味払込保険料 控除額
25,000円以下 正味払込保険料の全額
25,000円超 50,000円以下 正味払込保険料 × 1/2 + 12,500円
50,000円超 100,000円以下 正味払込保険料 × 1/4 + 25,000円
100,000円超  50,000円

<旧制度の生命保険料控除額(住民税)> ※一般、個人年金共通

年間の正味払込保険料 控除額
15,000円以下 正味払込保険料の全額
15,000円超 40,000円以下 正味払込保険料 × 1/2 + 7,500円
40,000円超 70,000円以下 正味払込保険料 × 1/4 + 17,500円
70,000円超 35,000円

旧制度における一般、個人年金の合計の控除額の上限は、所得税が100,000円、住民税が70,000円です。

生命保険料控除にについてもう少し詳しく知りたい方はコチラのページを参照ください。

実際の税金の軽減効果は?

それでは、この生命保険料控除の実際の税金の軽減効果はどれくらいでしょうか?

例えば、ある会社員(年収500万円)が1年間に、生命保険料144,000円、医療保険料42,000円を支払ったとします。
※保険の契約はすべて平成25年以降とする

この場合、生命保険料控除の額は以下のようになります。

一般の生命保険料控除
 ・所得税 40,000円節税
 ・住民税 28,000円

介護医療保険料控除
 ・所得税 30,500円
 ・住民税 24,500円

トータルの控除額
 ・所得税 70,500円
 ・住民税 52,500円

年収500万円の場合の所得税率は各種控除を考慮するとおそらく10%で、住民税も所得割は原則10%なので、税金の軽減効果は、あわせて12,300円となります。

70,500円 × 10% + 52,500 × 10% = 12,300円

仮に、この人の年収がもっと多くて所得税率が20%に該当した場合、税金の軽減効果は19,350円となります。

70,500円 × 20% + 52,500 × 10% = 19,350円

※本計算において復興特別所得税や自治体独自の税は考慮していません(以下同様)

 

それでは最後に、この生命保険料控除による税金の軽減効果がマックスになる場合の軽減額がいくらになるかを計算してみましょう。

生命保険料控除の額の上限
 ・所得税 120,000円
 ・住民税  70,000円

また、所得税率の最高は45%(課税所得が4,000万超の場合)、住民税率は10%です。したがって軽減額は61,000円となります。

120,000円 × 45% + 70,000 × 10% = 61,000円

もし、高額所得者が生命保険料控除を使って節税しようと考え、不要な生命保険にたくさん入ったとしてもその効果はたかが知れています。というか、ほとんどありません。節税になるよりも、むしろ無駄な保険料を支払うデメリットの方が大きくなるでしょう。

インターネット上の情報には、生命保険料控除による税金の軽減と節税が同じ意味で用いられているものがあり、「生命保険に加入すれば節税になる」といった表現も目にします。生命保険料控除は、生活する上で、また人生を送る上で必要な保障を自分で用意した人に対する税の軽減制度であって、高額所得者のための節税制度ではありません。
 
加入する目的を見誤らず、必要な保険を選択することが大切です。保険に関する正確な情報を知るために、本や雑誌などを活用して勉強をしたり、専門知識のあるファイナンシャルプランナーなどに相談したりすることをおすすめします。
 

※2016年10月時点の試算となります。


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