家計を切り詰めてもなかなかお金が貯まらない!このままじゃ老後はどうなっちゃうの!?このような声、よく聞きませんか?
20~39歳の有職男女に聞いたアンケート※1では、「公的年金への不安がある」と答えた人は7割以上、「資産運用でお金を増やしたい」と考えている人は、半数以上だったそうです。
国に頼れないなら、自分でなんとかするしかない。でも、ちまちま貯金をしてもたかが知れている。
ということで、資産運用が注目されているというわけですね。
銀行にお金を預けても利息がちっともつかない日本で、資産運用の手段として注目されているのが外貨建て保険。
日本よりも金利が高い外国の通貨で運用するため人気の外貨建て保険ですが、新型コロナウイルスによる世界的な景気悪化により、今後、外貨建て保険の最大のメリットである予定利率が下がる商品がありそうです。
一部の業界関係者によると、一部の保険会社の外貨建て保険商品では、2020年8月に予定利率や最低保証利率の引き下げが実施されるのでは?とのこと。
これから加入を検討する方は、早めに動いてじっくり考える必要がありそうです。
ということで本日は、外貨建て保険の予定利率が変わった場合の保険料等の変化、さらに、外貨建て保険とはなんぞや、という基礎知識や、リスク回避の方法まで、まとめました!
外貨建て保険、保険料が改定されるとどうなるの?
消費者である私たちへの影響として、大きな変化は2つです。
1. 保険料が上がる
運用する通貨の金利が下がった場合、外貨建て保険の予定利率が下がる可能性が高いです。
予定利率が下がると一般的に、契約者が払う保険料は、上がります※2。月払いの場合、毎月の支出が増えますね。どれくらい増えるかは後ほど。
2. 解約返戻金が保険料の割に下がる
外貨建て保険には、「最低保証積立利率」が設定されている商品が多くあります。
最低保証積立利率は、運用環境が悪くなっても●%は保証するというもの。消費者からすると、過度な元本割れがなく安心です。
ただし、あくまでも最低保証積立利率は外貨に対してなので、日本円で受け取るときには為替の影響を受ける場合があることは覚えておきましょう。
例えば、最低保証積立利率が0.5%下がると、保険料や解約返戻金の最低保証額はどう変わるのでしょうか。試算してみました。
例:最低保証積立利率が0.5%下がった場合
例えば、30代男性で払込期間30年(支払い完了60歳)、保険金額10万ドルの一般的な外貨建て保険※3の場合、最低保証積立利率が0.5%下がると保険料と解約返戻金の最低保証額はどのように変わるのでしょうか。下表のようになります。
最低保証積立利率3.00% | 最低保証積立利率2.50% | |
保険料月額 | 14,800円 | 16,990円 |
保険料総額 | 5,328,000円 | 6,116,400円 |
解約返戻金 | 5,732,928円 | 6,281,542円 |
払込み完了時返戻率 | 107.6% | 102.7% |
※1ドル100円換算
月額の保険料は2,190円上がり、保険料総額は788,400円増えました。
解約返戻金の最低保証額は増えているように見えますが、実は利率3.00%のほうが支払った保険料に対して受け取る保険料は高くなっています。
外貨建て保険とは?
では、外貨建て保険とは具体的にどのようなものでしょうか。役割は主に2つです。
・万が一の時の備えとなる生命保険
・掛け捨てではない貯蓄型保険
お金を受け取るタイミングは主に、契約者が万が一の時の保険金か、解約時の返戻金です。
ここまでは、日本の貯蓄型生命保険と同じですね。
外貨建て保険は、保険料の運用が外貨で行われるという点だけが違います。
保険料(円)を外貨建て(主に米ドル、豪ドル)の公社債にして保険会社が運用し、死亡時の保険金や解約時の解約返戻金として支払われる際に、運用した外貨を円に戻して支払われる仕組みです※4。
なぜこんな面倒なことをするのでしょう?
外貨のほうが金利が高いからです。
先述のように、日本はマイナス金利政策によって金利が低く、生命保険の標準利率は0.25%です。外貨だと約2~3%の利率と、大きく違います。
どんな人に適している?
外貨建て保険は長期的に運用することでメリットをもたらします。ですから、若い世代、特に子育て家庭に適しています。
教育費や住宅費等でお金がかかるのに、老後資金のことなんてとても考えられない!貯蓄に回すお金なんてない!と考えていませんか!?
外貨建て保険は、生命保険です。現在入っている生命保険の代わりになります。しかも、円建てよりも金利が高い。保障も得られるとともに資産運用も兼ねられる、資産運用のひとつの手段ですね。
ただ、リスクもあります。きちんと理解するためにじっくり検討することが大切です。
リスクと対策方法
資産運用にリスクはつきもの。それは外貨建て保険だけでなく他の運用方法でも言えることです。でも、リスクは可能な限り回避したいもの。具体的なリスクと対策方法をご紹介します。
どんなリスクがあるの?
外貨建て保険のリスクは主に下記の2つです。
・為替変動による元本割れの可能性がある
・手数料が諸々かかる
外貨で運用するので、保険金受け取り時に円に換える際、円高だと損をする可能性があります。手数料では円と外貨の交換にかかる為替手数料、契約手数料、運用手数料等が発生します。ただし、円高の時は保険料が下がる可能性もあります。
(リスクについてはこちらの記事で詳しく解説しています)
リスクを軽減する対策方法は3つ
・資産運用や商品に関する知識を身につける
・リスクを分散させる
・お金の専門家に相談する
知識を身につけるのは、正直大変です。だって、難しいもの。日々の生活があるなかで、資産運用の勉強もするなんて大変。
2つ目は、複数の金融商品に分散して投資して、ひとつひとつでのリスクを軽くしておくというもの。これも、知識あっての方法ですね…。
そこで、最も一般向けなのが、3番目の方法。お金の専門家への相談です。
お金の専門家とは、FP(ファイナンシャルプランナー)等の名前がつく人たちです。無料で相談できる場合が多いのも心強い。
外貨建て保険については、金融庁から「消費者にちゃんとリスク等について説明すべし!」というお達しがあるため、分かりやすく丁寧に教えてくれます。
外貨建て保険、相談窓口のご紹介
先述のように、あと数か月のうちに一部の外貨建て保険の金利が下がる可能性があります。
お金の専門家FPに相談することで、円建ての生命保険と外貨建て保険の違いを教えてもらえます。
また、長期的な資産運用では、保険金や解約返戻金の受取りまでに、いくら受け取れる!?元本割れはしてない!?と不安になることが多々あります。
そんな時も都度、FPに相談すれば、専門的な見解を教えてくれ、不安が軽くなります。一度相談をして気の合うFPが見つかれば、一生涯のお金の相談ができる頼れる存在になります。
Money Motto!を運営する保険マンモスは、ご相談内容に合った解決策を幅広い視点でアドバイスするFPをご紹介しています。外貨建て保険の相談にも的確に対応してくれますので、検討の際は一度相談してみてはいかがでしょうか。
※1 KDDI『ワカモノの資産運用に関する調査2018』
※2 契約時点での予定利率が適用されるので、すでに加入している方の予定利率は変わりません
※3 保険料支払いは月払い口座振替、低解約返戻金の特則、三大疾病や介護保険料の払込み免除特約等がない場合
※4 外貨のまま受け取りが可能な商品もあります
※本記事は2020年7月3日現在の情報をもとに作成しています。
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