こんにちは!Money Motto!編集部の、よしのです。
新型コロナウイルス(以下、新型コロナ)は、生活面だけでなく経済面で大きな影響を及ぼしました。
緊急事態宣言が解除されても、家計へのダメージはすぐに解消されるものではありません。当面必要な生活資金がどうしても工面できない場合、国の助成金以外で補う方法があります。
それは、保険の契約者貸付制度。契約している保険の解約返戻金の一定範囲内で、保険会社からお金を借りることができる制度です。ただし、解約返戻金がある保険の一部のみが対象となります。
保険会社が各社で新型コロナによる特例措置を設けていることは、マネーモットでも以前お伝えしました(こちらの記事)が、保険の契約者貸付でも、特別金利を適用する等の措置を設けています。
でも、保険を利用してお金を借りたら、保障はなくなってしまうのでは…?と思いますよね。答えは、ノーです。
ということで本日は、保険の契約者貸付制度の新型コロナによる特例措置と、そもそもこの制度はどんなものか(対象の保険種類や上限金額、申請方法、お金を借りている間の保険の効力や返済できなかった場合どうなるか等)、基本知識をまとめてお伝えします!
保険の契約者貸付 新型コロナによる保険会社の特例措置
まずは各保険会社での対応をお伝えし、契約者貸付の具体的な情報は、次の項で詳しく記載します。
特別金利と手続きの迅速化
新規で契約者貸付を利用する方への特例措置です。
契約者貸付を受けるには通常は金利がかかりますが、新型コロナで経済的にダメージを受けている方が多いことから、各保険会社は金利を一定期間減免する特例を設けました。
特別金利の利率は、0%としている保険会社が多くあります。
注意点は、特別金利の対象となる保険が限定されていることです。具体的な金利や対象となる保険に関しては、契約している保険会社にお問合せください。
また、緊急でお金が必要な方が多いことを受け、手続きを簡略化して迅速に対応ができるようにもしています。
◆受付期間
特例措置を適用している場合、すでに受付を開始している保険会社がほとんどです。
申込の締め切りは当初、5月末までや9月末までとしている保険会社が多かったものの、受付期間を延長している保険会社もありますので、お早めにご契約中の保険会社にお問合せください。
◆特別金利の適用期間
受付期間に申請をした人の特別金利適用期間についても保険会社によってまちまちですが、長くて12月末までのようです。特別金利の適用期間を過ぎると通常の金利が適用されます。
保険失効の返済期限に猶予期間を設定
すでに契約者貸付を利用している方への特別措置です。
保険の契約者貸付は、元利金(元金+利息)が解約返戻金を超えると保険契約が失効してしまいます(金利の詳細については後述)。
そこで各保険会社は新型コロナの特別措置として、保険失効(オーバーローン失効)の返済期限に猶予期間を設けています。
期間は保険会社によって異なり、契約者による手続きが必要となります。詳細はご利用されている契約者貸付の保険会社にお問合せ下さい。
一般社団法人生命保険協会は各保険会社のお問合せ窓口をまとめていますので、ご活用ください。一般社団法人生命保険協会「新型コロナウイルス感染症に係る生命保険会社の相談窓口」
保険の契約者貸付とは
新型コロナによる特例措置について説明してきましたが、改めて、保険の契約者貸付制度とはどんなものか、分かりやすくまとめました。
対象となる保険
解約返戻金がある保険が対象となります。例えば。終身保険、養老保険、学資保険、個人年金保険などですが、例外もありますのでご注意ください。
ご自身が契約している保険に解約返戻金があるか分からない場合は、保険証券で確認ができます。
対象者の条件や審査
契約者本人だけが保険の契約者貸付を利用できます。審査は特に必要ない場合がほとんどで、手続きにあたり本人確認等が必要になる場合があります。
上限金額と金利
保険の契約者貸付で借りられるお金は解約返戻金の一定割合までで、その割合は保険会社や保険商品によって異なります。
金利の利率に関しても保険会社によるため、ご契約中の保険会社にお問い合わせください。
注意が必要なのは、金利が1年「複利」となっている点。
1年で利息が支払えなかった場合、翌年は「元金+前年に払えなかった利息」×金利が利息となり、元金と利息の合計(元利金)は膨らみ続けてしまいます。
借入金の受け取りまでの日数と受け取り方
借入金を受け取るまでの期間は、一般的に申込み後1週間程度が目安のようですが、申込方法や保険会社によって違いがあります。
新型コロナの特別措置が適用される場合は、申請後の手続きがもっと早くなります。
借入金の受け取り方も保険会社によって様々ですが、保険料の振替口座や契約者名義の金融機関口座、保険会社の提携する金融機関のATM等が受け取り窓口として挙げられます。
返済方法
保険の契約者貸付で借りたお金を返す際、一般的に分割での返済も可能です。
返済方法は、生命保険会社の窓口への持参や、振込用紙での振り込み、ATMからの振り込み等、保険会社指定の方法で返済となります。
保険内容への影響
契約者貸付を利用し返済をしている間でも、当面の保障には影響がない場合がほとんどです。ただし、後述する「お金を返済できなかった場合」のリスクは大きくあります。
借りたお金を返済できなかった場合
お金を返せずに満期を迎えたり、被保険者が死亡した場合は、満期保険金や死亡保険金から「元金+利息(元利金)」が引かれます。
また、元利金が解約返戻金を超えてしまった場合、保険契約は失効してしまいます。新型コロナの特別措置では、保険失効までの猶予期間が設けられる場合があります。
手続き方法
保険会社のアプリやインターネットサービス、電話、郵送等で手続きができます。
手続きにあたり、保険証券や本人確認書類(免許証等)、印鑑証明書等が必要になる場合があります。ご契約の保険会社にお問合せください。
経済的に困っているときの頼れるパートナー
保険の契約者貸付制度は、一時的には生活費等を補うことができるでしょう。しかし、借入であるため必ず返済が必要です。ご利用の前に熟考されることをお勧めします。
お金を借りるのと並行して、できることがあります。それは、家計と保険の見直し。
家計の見直しで出費を減らし、収入の範囲内で生活を送ることができるようになる場合もあります。保険の見直しで重複している保障を外して保険料をスリムにできる場合もあります。
このような家計や保険の相談相手として最適なのが、FP(ファイナンシャルプランナー)です。
マネーモットを運営している保険マンモスでは、優秀なFPへのオンライン無料保険相談サービスを提供しています。外出や人との接触はできるだけ避けたい昨今。ぜひご活用ください。
※本記事は2020年5月現在の情報をもとに作成しています。
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