こんな手もある! 意外な老後資金の作り方

自宅

貯めずに借りるという選択

公的年金だけでは不安な老後資金を用意する方法として、積立預金や財形貯蓄、個人年金保険などがあります。またある程度のリスクも許容できるなら投資信託や確定拠出年金、外貨商品なども活用できます。しかし、これらのようにお金を貯めたり運用したりという方法とは全く違う、別の老後資金の準備方法があります。

それは「リバースモーゲージ」です。

ちょっと聞き慣れない横文字で難しそうな印象ですが、リバースモーゲージとは自宅を担保にして銀行からお金を借りて老後の生活費などに使い、自分が死亡した後に自宅を売却して、その売却資金で借入金を返済するというローン商品です

賃貸住宅に住んでいる人は利用できませんが、持ち家の人なら自宅に住み続けながらお金を借りることができます。そもそも自宅があれば売却してお金を作ることもできますが、リバースモーゲージを使えば、これまで通りずっと自宅で過ごせるというメリットがあります。

リバースモーゲージは、都市銀行や地方銀行などを中心に取り扱いがあります。

ただし、都市銀行の場合は東京、神奈川、千葉、埼玉など東京近郊に限定されていたりします。これは不動産の資産価値が高い地域でないと担保としての価値が低くなってしまうためです。地方の場合は、お住まいの地域の地銀等に取り扱いがあるか確認が必要です。

リバースモーゲージの概要

リバースモーゲージは商品によって細かい違いがありますが、利用できるのはおおむね年齢が55~60歳以上の人です。対象となる自宅は、一戸建てでなければならない商品とマンションでもよい商品があります。

お金を借りられる額は、自宅の資産価値に対して一定の割合までとなります。
そのほか、お金の借り方や返し方などで商品により違いがあります。

<お金の借り方>
 ・申込時に一括で借りるパターン
 ・融資限度額内で自由に借入れできるパターン
 ・年金のように定額を借りていくパターン

<お金の返し方>
 ・元本と利息を契約終了時(死亡時)に一括で返済するパターン
 ・元本の返済は契約終了時で、利息は月々返済するパターン

<お金の使い方>
 ・リフォームや老人ホームの費用などに限定されるもの
 ・原則、使い方が自由なもの(投資や事業などへの使用は除く)

細かい内容は、銀行によって全然変わってきますので、検討される場合は複数の銀行に問い合わせて詳細を確認するようにしましょう。

リバースモーゲージの注意点

これまでリバースモーゲージのよいところを中心にご紹介してきましたが、注意した方がよいこともあります。

(1) 長生きリスク
リバースモーゲージで借りられるお金には限度があります。長生きすることはとてもよいことですが、想定以上に長生きすると途中でお金が足りなくなる可能性があります。また長生きの分、金利負担も大きくなっていきます。

(2)地価の下落リスク
不動産価格は市況により大きく変動する可能性があります。銀行もそれを考慮して限度額を設定しているはずですが、大幅に地価が下落するようなことがあった場合は、自宅の価値が借入額を下回る担保割れになるリスクがあります。

(3)金利上昇リスク
リバースモーゲージは変動金利となっているため、将来金利が上昇した場合、金利負担が大きくなるリスクがあります。

(4)契約終了時の配偶者の扱い
契約者が死亡したときに配偶者がいた場合、契約が配偶者に引き継げるか?あるいは配偶者が継続して居住できるか?など商品によって取り決めに違いがあります。場合によっては、配偶者が転居しなければならなくなります。

(5)相続人の理解
死亡した時に自宅が売却され、借入金の返済にまわされるということは、その分相続財産が減るということです。相続人となる家族がいる場合は、あらかじめ説明して了承してもらっておかないと、後々トラブルになってしまう可能性もあります。

以上のように、いくつか注意点もあるリバースモーゲージですが、十分に資産価値のある自宅を持っていて、それを相続人に残す必要がない場合にはとても有効な老後資金の準備方法となりえます。将来のためにも、このような商品があることを覚えておくとよいでしょう。


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