国会議員はお金持ち?
こんにちは。Money Motto!編集長のみやこです。
本日、去年10月の選挙で当選した衆議院議員の資産公開がおこなわれました。
1人あたりの平均の資産額は2,917万円で、公開制度が始まってから最低の数字となりました。そして、みやこはある数字に目が釘つげになりました。それは「資産ゼロの議員が70人もいる!」ということです。衆議院議員定数は465人なので、なんと15%以上が資産ゼロということになります。この中には某党の代表も含まれています。
国会議員=お金持ちというイメージがあるので、これにはちょっとビックリです。「あの有名議員たちより、私のほうがリッチなのでは?」と妙な優越感と好奇心に駆られたみやこ、国会議員の資産について調べてみました。
国会議員の資産とは
国会議員は自分の保有資産等を公開することを法律で義務づけられています。「政治倫理の確立のための国会議員の資産等の公開等に関する法律」という長ったらしい名前です。なるほど、政治倫理を確立するためにこの法律を制定したんですね。
では、公開する「資産等」にはどんなものがあるのでしょうか?
- 土地
- 建物の所有を目的とする地上権又は土地の賃借権
- 建物
- 預貯金(当座預金、普通預金、普通貯金を除く)
- 有価証券(株券の場合は、株式の銘柄及び株数)
- 自動車、船舶、航空機及び美術工芸品
- ゴルフ場の利用に関する権利
- 貸付金
- 借入金
資産ゼロとは、1~7の金額が「ゼロ」の場合を指すようです。みやこ、これを見て笑ってしまいました。もう、突っ込みどころ満載です。
それって資産じゃないの?
まずは4の預貯金を見てみましょう。資産として公開しなければならないのは、定期預貯金だけです。銀行やゆうちょの普通口座に相当額の残高があっても、公開する必要がないんですね。さらに、自宅で保管している現金も公開対象外です。
続いて1~3の土地・建物。資産額=「固定資産税の課税標準額」なので、実勢価格(実際の取引が成立する価格)ではありません。この固定資産税課税標準額ってどれくらいなのかというと、実勢価格の60~70%程度なんですね。また、本人名義の土地・建物に限られるため、親・配偶者などの家族が保有するものは含まれません。
そして5の有価証券ですが、これもいただけません。株を保有している場合、「銘柄(○○株式会社)」と「株数(○万株)」だけを公開すればよいことになっています。時価評価額がいくらであっても資産額には加算されません。
たとえばこんな場合でも法律上は「資産ゼロ」になるんです。
地元金融機関の普通預金 | 3億円 |
自宅金庫に保管している現金 | 5,000万円 |
上場株式の時価評価額 | 1億円 |
父親名義の土地 | 2億円 |
妻名義のマンション | 1億円 |
ふだん私たちがイメージする「資産ゼロ」とはほど遠い世界ですね。
ほかにもまだ問題があります。資産は、どこかの機関が調査したものではありません。すべて議員の自己申告です。そのうえ、内容が虚偽でも罰則がありません。
「こんなのいくらでもごまかせるじゃないか!」という声が聞こえてきそうですが、もともとがゆるい法律なので、議員からすれば「現行の制度に基づいて公開している」と言えてしまうんですね。
70人の「資産ゼロ」議員がほんとうの意味で資産ゼロなのかはわかりませんし、知るすべもありません。でももし「借家住まい」で「預貯金いっさいなし」で「株の評価額が大幅マイナスで困ってる」なんて議員がいたら、それはそれで貴重な存在と言えそうです。
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