「売れる」を見極める!気温と売上のおいしい関係

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天気を味方に!ウェザーマーチャンダイジング

こんにちは。Money Motto!ライターのトリです。本格的な冬が到来し、おでんや肉まんが恋しくなる季節ですね。日本には四季があり、夏と冬では40℃の寒暖差がある地域も少なくありません。私たちは暑いときには冷たいものを、寒い時には温かいものを欲します。気象に合わせて商品、販売戦略を行うことををウェザーマーチャンダイジングといいます。さて、何℃のときにどのような商品が売れるのでしょうか。

外食業や小売業は気温がとても大事

商品が売れ始める目安の気温があるのをご存じですか?あまり意識していませんでしたが、下の表をみると納得です。小売業や外食業では気温を予測してメニューの入れ替えやセールの企画を立てています。

気温と食べ物

気温 品名
15℃ 鍋物
22℃ ビール
23℃ アイスクリーム
25℃ 麦茶
28℃ うなぎの蒲焼き
30℃ かき氷

気温と衣料品など

気温 品名
10℃ コート
15℃ ロングブーツ
20℃ エアコン
21℃ 半袖シャツ
24℃ 水着
29℃ 日傘

お店は気温に合わせて、顧客が欲しいと思う商品を揃えておくことが大切です。最近は気象情報の分析や予報の精度も高まりました。より細かなデータを活用するために、ウェザーマーチャンダイジングのコンサルティングを専門で行う企業もあります。

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アイスクリームとかき氷

人の身体は気温によって、基礎代謝量が変化します。気温が低いときは、栄養を蓄えようと濃い味のものやカロリーの高いものが食べたくなります。一方で、気温が高くなると食欲が減退して辛いものやさっぱりしたものを好むようになります。これらは商品の仕入れだけではなく、通年で販売されているコンビニエンスストアのラーメンやうどんなどの味付けにも応用されています。しかし、私たちの嗜好はもっと複雑です。アイスクリームは気温が23℃くらいのときがもっとも売れます。一方でかき氷が食べたくなる気温は30℃、同じ氷菓子でも売れる気温に7℃もの差があります。アイスクリームはバニラやチョコレートなど濃厚な味が多く、暑くなるとそのベタベタ感や食後の喉の渇きが敬遠されます。そして、私たちは25℃以上になるとアイスクリームではなく、冷たくてさっぱりとした清涼飲料水が欲しくなります。かき氷はそれよりも暑い30℃から売れ始めます。身体が熱を持ち、早く冷やしたいと本能的に思うようです。

気温ではなく気温差も重要

「そろそろお鍋が食べたいな…」気温が15℃くらいになってくると、テレビCMやグルメレポートで鍋が取り上げられ始めます。大体10月下旬から11月以降です。しかし、気温だけではなく、私たちは気温差によっても嗜好が変わります。10月のとある日、突然前日より10℃以上も気温が下がり、17℃になったとします。こういう日こそ、たとえ時期はずれでも私たちは鍋を提案されると食べたくなります。しっかりと顧客のニーズを把握しているスーパーでは、売りたい商品を鍋や温かいスープなどの料理の材料としておすすめします。前日や平均気温との差が大きいと季節とは関係なく売れる商品が変わるので、お店側の腕の見せどころです。

私たちの購買行動と気温や天気は密接に関わっています。食べ物や衣料品以外にも、気温が高くなると日焼け止めや殺虫剤が売れるようになります。晴れるとテーマパークや観光地の人出が増えます。大雪になると雪かきやチェーンが大量に売れます。お店側は顧客のニーズに応えられるよう、常に天気予報とにらめっこをしているのではないでしょうか。さて、今日はスーパーの店頭に何が並んでいますか?


 

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