10月からビールが安くなる!?酒税改正で起こること

こんにちは!Money Motto!編集部の、よしのです。

10月に酒税が改正されます。2026年10月までに今回を含めて3回、段階的に改正が行われます。

酒税というと「価格」だけが変わると思いますが、ビール系飲料の「定義」の見直しも並行して行われるため「味」の面でも変化がありそうです。

味の変化というと、直近では2018年4月にビール系飲料の定義の見直しが行われており、「ビール」の定義は麦芽比率「67%以上」だったのが「50%以上」に変わり、副原料の範囲には果実や一定の香辛料が追加されました。

「最近のビールはコクや香りがイマイチだなぁ!」というあなたや、「いやいや、前よりも香りが良くなった!」と感じているあなた。2018年4月以降に発売されたビールは、あなたがその以前から親しんでいたビールと成分や成分割合が変わっているかも!?

今回の酒税改正の通過点である2023年10月には、発泡酒等の味も「なんだか前と違うなぁ!」となるかもしれません。

本日は、10月からの酒税改正で、価格や定義がどのように変わるのかをまとめました!

酒税改正でビールの税率は下がる!ワインやチューハイは!?

ビール系飲料に関しては、ビールも発泡酒も新ジャンル※1(第三のビール)も、全て同じ税率になります。

さらに、清酒や果実酒、チューハイの類は、清酒以外は税率が上がります。

各品目の税率の変化は、下表のとおりです(2026年10月の酒税改正完了時)。

品目等 税率
ビール 下がる
発泡酒※2 上がる
新ジャンル 上がる
清酒(日本酒など) 下がる
果実酒(ワインなど) 上がる
チューハイ 上がる

今年10月の改正では、発泡酒とチューハイの税率は据え置かれるため変化はありませんが、先述のように2020年10月から2026年10月まで3回に分けて段階的に変わるため、ゆくゆくは上表のようになります。

※1 製品には「リキュール(発泡性)①」と記載されているものが多い
※2 麦芽比率25%未満の発泡酒に係る税率

いつから、いくらになるの?

では、税率の具体的な価格と、段階的な変化をみていきましょう。

下図は2026年10月までの各品目の税率変化を表したものです。1klあたりの税率なので、350ml換算されたカッコ内の数字が身近な単位となります。

酒税は商品の価格に含まれているため、購入時に別途消費税がかかるのは、これまでと変わりません。

各品目の税率と変化

出典:「平成29年 税制改正パンフレット」(財務省)

いかがでしょうか?今まで節約のためにビールを控えていた人は買いやすくなるかも?反面、新ジャンルや発泡酒はちょっとお高く感じるかも?

段階的に変化していくため、あまり変化を感じない場合もあるでしょう。

実際の販売価格については今年10月の改正後にならないと分かりませんが、酒税改正のタイミングで特価の対応をする店舗もありそうですから、少しでもお得に購入できるようにお店のチラシやインターネットで価格の情報を注意してみていきたいですね。

味に関わる!?ビール系飲料の定義変更

酒税の改正とともに見直されるのが、ビール系飲料の定義です。

下表は、従来と見直し後に定義がどのように変わるか示したもの。

青字部分は2018年10月にすでに施行されている定義変更、赤字部分は2023年10月に施行される定義変更です。

【従来】

品目等 定義
ビール ・麦芽・ホップ・水・法定副原料のみ使用
・麦芽比率67%以上
発泡酒 麦芽を使用
新ジャンル ・エンドウたんぱく・ホップ等を使用
・発泡酒(ホップ使用)に麦スピリッツを混和

【見直し後】

品目等 定義
ビール ・麦芽・ホップ・水・法定副原料(一部拡大)のみ使用
・ビール 麦芽比率50%以上
発泡酒 ・麦芽を使用
ホップを使用(※現行の「新ジャンル」は全て該当)
その他のビール類似商品(苦味価・色度一定以上)

出典:「平成29年 税制改正パンフレット」(財務省)をもとに作成

発泡酒と新ジャンルの定義見直しが大きな変更で、現在の新ジャンルは品目・成分定義ともに「発泡酒」に統一されます。

2023年10月の施行後に販売される商品に関しては、味にこだわりのある人は成分をチェックしたほうが良さそうです!

酒税の基礎知識についてはコチラの記事で分かりやすくご紹介しています。

※本記事は2020年9月現在の情報をもとに作成しています。


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