心づけって何?いくら必要?どうやって渡す?

shutterstock_189828356 こんにちは。Money Motto!ライターのトリです。今まで何度も冠婚葬祭の行事がありましたが、いざとなると知らないことが多く、その都度、マナー本やインターネットのお世話になっています。その中でも特に私たちの頭を悩ますものが「心づけ」です。本日は心づけの相場やどういう場面で必要になるのかを調べてみました。

心づけとは

心づけとは日本で古くから伝わる習わしでお世話になった方への感謝の気持ちを示すために渡す少額の金銭です。この「気持ち」というのがなんだかとても曖昧で、多くの方が渡すべきか渡さなくてもよいものなのか、いくら渡せばよいのか迷います。今回はいざという時に知っていると便利な、心づけが必要とされることが多い結婚式とお葬式、旅館の宿泊についてまとめました。

結婚式

以前は式場の配膳のスタッフや司会、着付けやメイクの方、写真撮影の方などに心づけを渡す習慣がありましたが、現在は結婚式場がサービス料も含めて料金設定をしていることが多いようです。よほど特別なお願いをしない限りは用意をしなくてもよいでしょう。しかし、今でも結婚式で心づけを用意しておいた方がよいといわれる場合がいくつかあります。それは、受付や会計、司会、撮影などを友人に頼んだ場合です。受付や会計の場合は3,000円から5,000円、司会は2万円から3万円、撮影係は5,000円から1万円が目安です。

お葬式

こちらも以前は火葬技師や霊柩車の運転手、送迎バスの運転手に心づけを渡す習慣がありましたが、現在は葬儀全体の見積りに含まれていることが多いようです。急なことですので、見積りをじっくり確認する余裕などないかもしれませんが、見積りに含まれていれば別途用意をしなくても構いません。またご自身で用意をしたいという場合は「心づけはこちらで準備をするので、見積りから除いてください」と葬儀社に伝えておくとよいでしょう。その場合、火葬技師や霊柩車の運転手、送迎バスの運転手にそれぞれ3,000円~5,000円お渡しするのが目安です。また、公営施設で執り行う場合、心づけは不要です。受け取れない立場の方ですので、無理にお渡しするのはやめましょう。いつも通りの気遣いができない状況ですが、受付を勤めてくれた友人や親戚には必ず心づけを用意しておきましょう。1日5,000円が相場です。(お通夜と葬儀で2日お願いした場合は1万円)それ以外にご近所の方に弔問客の案内などを手伝ってもらった場合も2,000円から3,000円くらいの心づけをお渡しするとよいでしょう。

旅館

記念日やご褒美に国内の高級旅館(5万円以上/1泊)に宿泊しようと思った場合、心づけが必要なのではと考える方がいらっしゃるのではないでしょうか。現在、ほとんどの旅館がサービス料を含めて宿泊料金を設定しています。旅館でいう心づけは旅館本来のサービス以上の要望を聞いてもらう場合にお渡しするものと考えるとよいでしょう。例えば、サプライズのプロポーズのため部屋に持ち込みの飾り付けをお願いしたり、苦手な食材が多く、献立を大幅にかえてもらう場合などです。相場は宿泊料金の10%程度が目安です。1、2、3、5等キリのよい数字にするとよいでしょう。

いつ渡せばいいの?

心づけは親切をしてもらった後よりも、してもらう前にお渡しします。結婚式の場合は、当日式の前に顔合わせやご挨拶をし終えた後がベストタイミングです。「今日は私たちのために貴重なお時間をありがとうございます。お気持ちですのでどうぞお受け取りください。」と一言添えましょう。お葬式の場合は取り乱している場合もあり、周りの方はその旨十分に理解をしています。最初にお渡しできない場合は、お帰りの際でも構いません。後日改めてお礼をお伝えするとよいでしょう。旅館の場合は、特別なお願いを聞いてくださる方にお渡しします。仲居さんの場合はお部屋に案内されたときに、ご主人や女将さんの場合は到着の際にお渡しします。「無理を聞いていただき感謝しています。どうぞよろしくお願いします。」と一言添えると好印象です。

どうやって渡せばいいの?

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心づけは欧米でサービスに対するお礼として支払われるチップとは若干意味合いが違います。欧米では食事の際はテーブルに、ベッドメイクの場合は枕の下にそのままお金が置かれますが、日本ではお金をそのまま渡すのは控えたほうがよいでしょう。結婚式の場合は祝儀袋に入れます。表書きは「お礼」や「寿」とします。送り主は両家連名です。お葬式の場合はポチ袋(お金を3つ折りにして入れる小さな袋)や白い封筒に入れます。表書きは「志」や「心づけ」と書きます。旅館の場合はポチ袋や和紙、懐紙に包みます。表書きはなくてもかまいませんが、「心ばかり」「お礼」と書いてもよいでしょう。あらかじめ、お世話になることがわかっていて準備ができている場合はよいですが、急に心づけが必要になることもあります。その際もお金をそのままお渡しするのはよくありません。ティッシュでもよいので必ず包んでお渡ししましょう。結婚式やお葬式の場合は3,000円、5,000円を入れた封筒を予備として用意しておくと何かあったときにすぐ対応ができます。目的に応じて表書きを入れられるよう、表書きは何も書かなくてよいでしょう。また、普段から手帳や財布に懐紙やポチ袋を入れておくと、いざという時にとてもスマートな対応ができます。

スマートに渡すための気配り

少額(1,000円から3,000円)の金銭を心づけとしてお渡しする場合、華美な封筒に入れるのはやめましょう。3つ折りにしてポチ袋に入れるか、和紙や懐紙で包みます。これは受け取った方への配慮です。手のひらで隠したり、着物の帯に忍ばせることができます。また感謝の気持ちを込めて準備した心づけをもし断られたらと不安な方もいらっしゃるのではないでしょうか。1回目にやんわりと断られた場合は、もう一度受け取ってもらえるよう気持ちを伝えてみてください。2回申し出ても受け取ってもらえない場合は、規則で禁止されていることがほとんどです。潔く取り下げて、心から御礼をお伝えしましょう。また自分がもらう側になった際は、「お気遣いありがとうございます。」「本日は精一杯お手伝いをいたします。」等と言葉を添えて受け取ります。その場で包みを開けて中身を確認することは絶対にやめましょう。

最後に

心づけにこれといった決まりがないのは、やはり「気持ち」に起因する習慣だからではないでしょうか。心づけは金銭だけではなく、丁寧なお礼や相手を気遣う言葉も含まれます。最低限のマナーを心得た上で、感謝の気持ちがしっかり伝わるような振る舞いをしましょう。どんな時でも相手に感謝の気持ちをあらわすことは忘れずにいたいですね。


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