固定資産税・都市計画税ってどんな税金?

固定資産税

固定資産税・都市計画税の納付書の発送はじまる

こんにちは。Money Motto!編集長のみやこです。

多くの自治体で、固定資産税・都市計画税の納付書の発送がはじまりました。毎年のこととはいえ、まとまった金額が出ていくのは家計にとって大きな痛手です。

本日は、身近な税金でもある固定資産税について調べてみました。近年、固定資産税の課税ミスが全国各地で発覚しており、過徴収が大きな問題になっています。課税のしくみや税金の用途について考えてみましょう。

固定資産税とは?

固定資産税とは、毎年1月1日現在の土地(田、畑、宅地、山林など)、家屋(住宅、店舗、工場、倉庫など)および償却資産(事業用資産)の所有者に対して市町村が課税する税金です。東京23区は、特例によって都が課税をします。

固定資産税額は、固定資産税評価額の1.4%です。

固定資産税額 = 固定資産税評価額 × 税率(1.4%

※評価額は3年ごとに見直されます

固定資産税は、市町村の大きな税収源となっており、2019年度は税収の約40%を占めました。
(出典:総務省サイト

使い道が決められていない税金(普通税)であるため、福祉、教育、道路等、幅広い用途に使われます。

都市計画税とは?

都市計画区域のうち、原則として市街化区域内にある土地および家屋には、都市計画税も課税されます。都市計画税率は、自治体ごとに設定することができ、上限が0.3%となっています。東京23区は0.3%、武蔵野市(東京都)は0.2%、宇都宮市(栃木県)は0.25%と、地域によって差があります。また、都市計画税がない市町村も数多くあります。

都市計画税額 = 固定資産税評価額 × 税率(0.3%が上限

都市計画税は使い道が決められた税金(目的税)であるため、都市計画事業または土地区画整理事業に使われます。

固定資産税・都市計画税の軽減措置

固定資産税、都市計画税の税額は、上記の計算式によって求められます。住宅用地と住宅(家屋)については、軽減措置が設けられています。

住宅用地の軽減措置

区分 固定資産税 都市計画税
小規模住宅用地
(200m²以下の住宅用地)
固定資産税評価額 × 1/6 固定資産税評価額 × 1/3
一般住宅用地
(200m²を超える住宅用地)
固定資産税評価額 × 1/3 固定資産税評価額 × 2/3

200m²を超える住宅用地でも200m²までの部分は小規模住宅用地となります。住宅が建っている土地は、固定資産税、都市計画税が軽減されますが、建物を解体して更地にすると、軽減措置がなくなり税額が上がります

住宅(家屋)の軽減措置

区分 固定資産税
認定長期優良住宅
(課税床面積120m²分までの部分)
平成30年3月31日までの間に新築された場合
新築後5年間 固定資産税の1/2が減額
(3階建て以上の準耐火構造・耐火構造の場合は新築後7年間)
上記以外の新築住宅
(課税床面積120m²分までの部分)
平成30年3月31日までの間に新築された場合
新築後3年間 固定資産税の1/2が減額
(3階建て以上の準耐火構造・耐火構造の場合は新築後5年間)

※併用住宅の場合は、居住用部分が1/2以上であること
※居住部分の課税床面積が一戸につき50m²以上280m²以下であること(貸家住宅の場合は一戸につき40m²以上280m²以下)

このほかにも、耐震化のための改修、バリアフリー改修工事、省エネ改修工事等をおこなった場合に、固定資産税が減額されます。

建物が古くても評価額がゼロになることはなく、更地にしないかぎりずっと固定資産税がかかります。

固定資産税・都市計画税の問い合わせは市区町村役所へ

2014年、埼玉県新座市が27年間にわたり住宅の固定資産税を過徴収し、請求額を支払えなかった夫婦が自宅を失うという出来事がありました。固定資産税の課税ミスは、全国の多数の自治体で発覚しています。総務省の調査によると、平成21年度から平成23年度の3年間にわたり、全国の自治体の97%で 税額修正がおこなわれました。

課税ミスの中には、「住宅用地、住宅の軽減措置の適用もれ」といった初歩的な誤りも数多く含まれます。納付書の内容に疑問点や不明点がある場合は、市区町村役所(東京23区は都税事務所)に問い合わせてみましょう。

固定資産税・都市計画税は、土地、建物等を所有しているかぎり、ずっとかかり続ける税金です。これから一戸建てやマンションを購入するみなさん、固定資産税・都市計画税は大きな固定費であることをお忘れなく!

※本記事は2022年4月20日現在の情報をもとに作成しています。


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