平成29年度司法試験の合格発表
こんにちは。Money Motto!編集長のみやこです。
本日、平成29年度司法試験の合格発表がありました。昨年よりも40人少ない1,543名が合格し(合格率25.8%)、平均年齢は28.8歳。女性は315名で20.4%を占めています。
本日は、法曹(裁判官・検事・弁護士)を目指すのに必要な費用について調べてみました。
誰でも受けられる?司法試験の受験資格
司法試験とは、裁判官・検事・弁護士になるための国家試験です。平成18年から試験制度が変更され、法科大学院修了または予備試験合格が受験資格となっています。
裁判官・検事・弁護士になるためのルート | |
大学卒業 |
予備試験(受験資格なし) |
予備試験は、経済的な理由などで法科大学院に通えない場合の救済措置と位置づけられており、年齢・学歴による制限がありません。今年度の予備試験からの合格者は過去最高の290名で、全体の約19%を占めました。
受験者数(全体に占める割合 %) | 合格者数(全体に占める割合 %) | |
法科大学院 | 5,567 (93.3%) | 1,253 (81.2%) |
予備試験 | 400 (6.7%) | 290 (18.8%) |
合計 | 5,967 (100%) | 1,543 (100%) |
法科大学院っていくらかかるの?
司法試験受験者の多くが通っている法科大学院。学費はどれくらいかかるのでしょうか。国立大学と司法試験合格者の多い私立大学の学費をみてみましょう。
国立 | 慶應 | 早稲田 | 中央 | |
入学金 | 28.2万円 | 10万円 | 20万円 | 30万円 |
授業料・在学料 | 80.4万円 | 136万円 | 116万円 | 140万円 |
設備費 | - | 17万円 | - | 30万円 |
その他費用 | - | 1.24万円 | 11万円 | - |
国立大学で初年度110万円、私立大学は150万~200万円が目安となります。
ここ数年、司法試験の合格者数が減少傾向にあり、国立・私立を問わず募集を停止している法科大学院が多数あります。 青山学院大学、立教大学などの有名私立大学も、2018年度からの募集停止を発表しました。今後も法科大学院数の削減が続くと考えられるので、カリキュラムや司法試験の合格実績をふまえ、慎重に進学先を決める必要がありそうです。
予備試験から司法試験を目指す
法科大学院に進学する場合、時間的にも経済的にも負担が大きくなってしまいます。大学在学中から司法試験合格を目指すのであれば、予備試験ルートで司法試験を受けるほうがお金と時間の節約になります。
予備試験合格者の合格率は72.5%と非常に高く、法科大学院出身者を大きく上回っています。また、予備試験合格者の30%にあたる88名は大学在学中に合格しています。早い時期から試験の準備をしておくことが、法曹への近道といえそうです。
受験者数 | 合格者数 | 合格率(%) | |
予備試験 | 400 | 290 | 72.5% |
京大 | 222 | 111 | 50.0% |
一橋 | 121 | 60 | 49.6% |
東大 | 271 | 134 | 49.4% |
慶應 | 317 | 144 | 45.4% |
早稲田 | 347 | 102 | 29.4% |
中央 | 455 | 119 | 26.2% |
予備試験ルートで受験をする場合、費用はどれくらいかかるのでしょうか。
勉強方法は人それぞれですが、司法試験の予備校・専門学校に通うケースが多いようです。大学1年から大学4年の司法試験前まで通う場合、約120万円の学費がかかります。法科大学院、予備試験のいずれであっても、ある程度の学費負担は避けられないようです。
旧制度の試験に比べて合格率が上がっているとはいえ、合格者の平均年齢をみると予備試験合格は簡単ではないことが分かります。法曹を目指すには、それ相応の覚悟がいりますね。
※本記事は2017年9月現在の情報をもとに作成しています。
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