秋が深まると、紅葉を見に少し遠くまで出かけたくなる方も多いのではないでしょうか。
近場へ日帰りで出かけるのもよいですし、温泉旅館やホテルに泊まって、ゆっくり秋の景色を楽しむのも魅力的です。
一方、旅行を計画するときに気になるのが「いくらくらいかかるの?」ということ。
宿泊料金だけを見ると予算内でも、交通費や食事、観光、お土産などを合わせると、思った以上の金額になることもあります。
そこで今回は、観光庁や自治体の最新データをもとに、2026年の国内旅行にどのくらいのお金が使われているのか、京都や箱根といった人気観光地ではどの程度の支出があるのかを見ながら、今年の紅葉旅行の予算について考えてみましょう。
2026年の国内旅行、1回あたりどのくらい使っている?
2026年秋の旅行費を考える前に、まずは国内旅行全体の状況を見てみましょう。
2026年7~9月期の実績はまだ公表されていませんが、観光庁からは直近の4~6月期までのデータが発表されています。また、前年の秋にあたる2025年7~9月期の確定した数値も参考になります。
直近の国内旅行単価は1人1回50,381円
観光庁の「旅行・観光消費動向調査」によると、2026年4~6月期の日本人国内旅行の1人1回あたり旅行支出は50,381円でした。前年同期と比べて8.2%増えています。
宿泊旅行では76,947円、日帰り旅行では21,875円となっています。
一方、前年の秋にあたる2025年7~9月期では、国内旅行全体が50,115円、宿泊旅行が74,972円、日帰り旅行が18,595円でした。
| 時期 | 国内旅行全体 | 宿泊旅行 | 日帰り旅行 |
|---|---|---|---|
| 2025年7~9月期 | 50,115円 | 74,972円 | 18,595円 |
| 2026年4~6月期 | 50,381円 | 76,947円 | 21,875円 |
※1人1回あたりの旅行支出。時期が異なるため単純な価格比較ではなく、旅行予算を考える際の参考値として掲載しています。
直近では、国内旅行全体で1人1回約5万円、宿泊旅行なら7万円台という支出になっています。
ただし、これは「ホテル代の平均が7万円」という意味ではありません。
観光庁の旅行単価には、参加費、交通費、宿泊費、飲食費、買物代、娯楽等サービス費などが含まれています。旅行に出てから帰宅するまでに使ったお金をまとめた数字です。
参考:観光庁「旅行・観光消費動向調査 2026年4-6月期(1次速報)」
宿泊費だけじゃない。旅行費は「交通+宿泊+現地費」で考えよう
旅行の予算を考えるとき、「ホテルが1人2万円だから2万円用意すれば大丈夫」というわけではありません。
目的地までの交通費はもちろん、現地での食事や移動、観光施設、お土産などにもお金がかかります。
そこで、旅行費を大きく3つに分けてみましょう。
①交通費
新幹線や飛行機を利用する場合は、その往復料金が必要です。
車で出かける場合も、ガソリン代だけでなく、高速道路料金や駐車場代がかかります。
さらに旅行先で鉄道やバス、タクシー、レンタカーなどを使う場合は、その分も予算に入れておきたいところです。
②宿泊費
宿泊旅行では、大きな支出になりやすいのが宿泊費です。
ただし、同じ地域・同じホテルでも、宿泊する日や部屋のタイプ、食事の有無などによって料金は変わります。
紅葉旅行では「泊まりたい宿を先に決める」のではなく、旅行全体で使える金額を決めてから、その中で宿泊費を考える方法もあります。
③食事・観光・買い物などの現地費
見落としやすいのが、旅行先で使うお金です。
- 昼食や夕食
- カフェや食べ歩き
- 電車やバスなどの現地交通
- 寺社の拝観料や観光施設の入場料
- お土産
1回の支払いはそれほど大きくなくても、旅行中に何度も支払うため、合計すると意外と大きな金額になることがあります。
人気の紅葉エリアでは、どのくらい使っている?
では、実際の人気観光地ではどのくらいのお金が使われているのでしょうか。
ここでは、最新の自治体調査が公表されている京都市と箱根エリアを例に見てみましょう。
なお、それぞれ調査方法や「消費額」の範囲が異なるため、金額を直接比較するものではありません。自分の旅行予算を考える際の目安として確認してみてください。
京都市では宿泊客1人あたり68,800円
京都市が2026年6月に公表した「令和7(2025)年 京都観光総合調査」によると、日本人宿泊客の京都市内での1人あたり平均消費額は68,800円でした。
内訳を見ると、
- 宿泊代:27,858円
- 飲食費:17,348円
- 買物代:13,491円
- 市内交通費:5,344円
- 入場料・拝観料:3,683円
- その他(体験費用等):1,076円
となっています。
一方、日本人の日帰り客は1人あたり14,710円でした。
この数字からも、宿泊料金だけでなく、食事や買い物、市内での移動などにまとまったお金が使われていることが分かります。
紅葉を見ながら寺社を巡り、食事や買い物も楽しむ場合は、「宿泊費+交通費」だけではなく、現地で使うお金もあらかじめ考えておくと安心です。
参考:京都市「令和7(2025)年 京都観光総合調査」
箱根エリアの宿泊者は平均34,318円
温泉と紅葉を一緒に楽しめる箱根も、秋のおでかけ先として候補に挙がりやすいエリアです。
神奈川県の「神奈川県観光客実態調査」によると、2025年度の箱根エリアにおける宿泊者の平均消費単価は34,318円でした。
このうち、宿泊費を除いた消費額は11,467円です。
2024年度の平均消費単価32,878円から、2025年度は34,318円へ増えています。
つまり、箱根で宿泊する場合も、宿泊そのものに加えて、食事や買い物、観光などに1万円程度の支出があることが調査から分かります。
参考:神奈川県「神奈川県観光客実態調査」
人気観光地の公的データをまとめると
| エリア | 調査対象 | 1人あたり消費額の目安 |
|---|---|---|
| 京都市 | 日本人宿泊客 | 68,800円 |
| 京都市 | 日本人日帰り客 | 14,710円 |
| 箱根エリア | 宿泊者 | 34,318円 |
※調査の対象や集計方法が異なるため、地域間の金額を直接比較することはできません。各地域を旅行する際の予算を考える参考値として掲載しています。
こうした数字を見ると、「紅葉旅行はいくら」と一律に決めるのが難しいことも分かります。
同じ紅葉旅行でも、どこへ行くのか、宿泊するのか日帰りなのか、現地で何を楽しむのかによって必要な予算は大きく変わります。
同じ紅葉旅行でも「日程」と「場所」で予算は変わる
旅行費を考えるうえでは、行き先だけでなく、日程や旅行スタイルにも注目してみましょう。
同じ観光地を訪れる場合でも、選び方によって旅行全体の予算は変わります。
日帰りと宿泊では必要な予算が大きく違う
観光庁の直近データでは、2026年4~6月期の1人1回あたり支出は、宿泊旅行が76,947円、日帰り旅行が21,875円でした。
遠方の観光地へ行くなら宿泊が必要になりますが、自宅から比較的近い紅葉スポットなら、日帰りにする方法もあります。
「旅行費を抑えたいから旅行に行かない」と考える前に、
- 今年は近場へ日帰り
- 宿泊する代わりに移動距離を短くする
など、旅行の形そのものを変えてみるのも選択肢です。
参考:観光庁「旅行・観光消費動向調査 2026年4-6月期(1次速報)」
宿泊する日を変えて検索してみる
宿泊施設の料金は、日程やプランによって変わります。
旅行の日程を調整できるのであれば、最初から1日だけに決めず、前後の日程でも宿泊料金を確認してみましょう。
また、人気観光地の中心部だけで宿を探すのではなく、アクセスできる周辺地域まで範囲を広げて比較する方法もあります。
ただし、宿泊費が安くなっても現地までの交通費が増えれば、旅行総額ではそれほど変わらないこともあります。
そのため、「宿泊料金」ではなく「交通費を含めた旅行全体の金額」で比べることがポイントです。
予算を抑えながら紅葉旅行を楽しむ3つのポイント
旅行費を抑えるというと、「ホテルを安くする」「食事を我慢する」といった節約を思い浮かべるかもしれません。
しかし、せっかくの旅行なら、楽しみまで削りすぎたくないものです。
そこで、旅行前にお金の使い方を整理してみましょう。
①旅行全体の予算を先に決める
最初に、
- 1人3万円まで
- 家族全体で10万円まで
など、旅行に使える金額の上限を決めます。
そのうえで、
- 交通費
- 宿泊費
- 食事・観光・買い物
- 予備費
に分けると、予算オーバーを防ぎやすくなります。
②「何にお金をかけたいか」をひとつ決める
すべてを節約する必要はありません。
たとえば、
- 宿は手頃なところにして食事を楽しむ
- 日帰りにして少しぜいたくなランチを食べる
- お土産は控えめにして温泉旅館を楽しむ
など、自分が旅行で大切にしたいものを決めておきましょう。
③現地で使うお金にも上限をつくる
宿泊費と交通費は旅行前に金額を確認しやすい一方、現地で使う食事代やお土産代は予算が曖昧になりがちです。
京都市の調査でも、日本人宿泊客は宿泊費以外に、飲食費17,348円、買物代13,491円などを使っています。
「現地では1人1万円まで」というように大まかな上限を決めておくだけでも、帰宅してから「思ったより使っていた」となるのを防ぎやすくなるでしょう。
参考:京都市「令和7(2025)年 京都観光総合調査」
まとめ:紅葉旅行は「旅行全体」で予算を考えよう
観光庁の最新データでは、2026年4~6月期の日本人国内旅行の1人1回あたり旅行支出は50,381円。宿泊旅行では76,947円、日帰り旅行では21,875円となっています。
また、地域の調査を見ると、2025年の京都市では日本人宿泊客の平均消費額が68,800円、箱根エリアでは宿泊者の平均消費単価が34,318円でした。
ただし、これらはあくまで平均値です。
実際の旅行費は、出発地、目的地、宿泊日数、交通手段、食事、買い物などによって大きく変わります。
今年の紅葉旅行を計画するときは、宿泊料金だけを見るのではなく、「交通+宿泊+現地で使うお金」で旅行全体の予算を考えてみましょう。
そして、節約するところと、自分が楽しみたいところにメリハリをつける。
そうすることで、家計に無理をかけすぎず、秋ならではの旅行を楽しみやすくなるのではないでしょうか。
この記事が気に入ったら いいね♪
この記事が気に入ったら
いいね♪
MoneyMotto!の最新情報をお届けします






