こんにちは!Money Motto!編集部の、よしのです。
健康保険加入者の約3割が加入(後期高齢者医療制度を除く)している全国健康保険協会の保険料が改定されます(2022年度3月分(4月納付分)より)。
健康保険証の「保険者名称」の欄に「全国健康保険協会」と書いてある方は対象者です。改定後の保険料がどれくらいお給料に響くのか、気になりますよね!?
そこで、「新」保険料がお給料にいくらくらい、いつから影響するのか、そもそも全国健康保険協会とは?という基礎知識に至るまで、まとめました!
全国健康保険協会の保険料改定!お給料はどれくらい減る?
全国健康保険協会が2022年度3月(4月納付分)から改定するのは、健康保険料と介護保険料です。
健康保険料は加入者が全員支払うもので、介護保険料は40歳以上64歳未満の加入者が納めるものです。40歳以上64歳未満の加入者は、健康保険料と介護保険料の両方を支払う必要があります。
各保険料は、標準報酬月額(4月・5月・6月に受けた報酬の平均額等を区分けしたもの)に保険料率を掛けて算出し、健康保険料、介護保険料ともに事業所と加入者が折半して支払います。
健康保険料は改定後にいくらになる?
全国健康保険協会の健康保険料は都道府県別に保険料率を設定しているため、お給料への影響がどの程度あるかは、お勤めの企業がどの都道府県に属しているかで変わります。
保険料率は各都道府県の支出している医療費をもとにしており、医療費支出が多い都道府県では、保険料率が高くなるというわけです。
全国健康保険協会は、標準報酬月額とお勤めの企業の都道府県を入力することで新しい健康保険料(事業所と折半後の金額)が算出できる特設サイトを開設しています。
上記の特設サイトで、標準報酬月額30万円の場合での新保険料を、保険料率が下がった東京都と保険料率が上がった鹿児島県で算出してみました。
■東京都の場合
・健康保険料率:9.84%から9.81%に引き下げ
・これまでの保険料(月額):14,760円
・新保険料(月額):14,715円
・旧保険料と新保険料の差額(月額):-45円
■鹿児島の場合
・健康保険料率:10.36%%から10.65%に引き上げ
・これまでの保険料(月額):15,540円
・新保険料(月額):15,975円
・旧保険料と新保険料の差額(月額):+435円
上記の2都県で標準報酬月額30万円の場合に限ると月額の差額は500円以内ですが、鹿児島県では年間5,220円も健康保険料が上がります。
介護保険料は対象者全員が値下げ
40歳以上64歳未満の加入者が納める介護保険料率は都道府県ごとに違いはなく、全国一律です。
2022年3月分(4月30日納付期限分)からの介護保険料率は1.64%で、昨年度の1.80%よりも下がります。
該当者は、標準報酬月額に健康保険料率と介護保険料率を合わせた保険料率を掛けて算出した保険料を支払います(事業所と折半)。
全国健康保険協会では、健康保険料と介護保険料を各都道府県・各標準報酬月額別でまとめた一覧表を公開しています。参考にしてみてください。
いつのお給料から新しい保険料になる?
健康保険料、介護保険料ともに、各事業所によって締め日や納付方法(前納、後納等)が変わります。そのため、新保険料がお給料にいつ反映されるかは、お勤めの事業所の担当者に聞いてみるのが良さそうです。
全国健康保険協会とは?健康保険加入者の約3割が加入
健康保険は、大きく分けて3種類あります。
社会保険の健康保険、国民健康保険、後期高齢者医療制度です。
このうち、国民健康保険は主に自営業の方が加入し、後期高齢者医療制度は原則75歳以上※の方が加入している保険です。
社会保険の健康保険はサラリーマンが加入する保険で、組合健康保険と全国健康保険協会の2種類があります。
組合健康保険は、企業が単独もしくは共同で健康保険組合を設立し、主に大規模・中規模の企業の方が加入しています。
全国健康保険協会は略して「協会けんぽ」とも呼ばれており、組合健康保険を設立していない主に中小企業の方が加入します。
下図のように、全国健康保険協会には、後期高齢者医療制度を除いた健康保険加入者の約3割が加入しています。
組合健康保険は医療費の増大等で赤字となっている組合が多いため、今後、組合を解散して全国健康保険協会に移行をするケースが増えると、全国健康保険協会の加入者はもっと増えるでしょう。
厚生労働省保険局「医療保険制度をめぐる状況」(平成30年)をもとに作成
※後期高齢者医療制度加入者を除く
今後、健康保険料が上がらないためにできること
先述のように、全国健康保険協会の健康保険料率は原則として都道府県の医療費支出がベースとなって決まります。
そのため、今後保険料が上がらないようにすることも可能といえます。例えば、下記のような取り組みを一人一人が行うことで医療費支出が抑えられれば、保険料率の上昇を抑えることができます。
・健康な体を維持する!
病院にかからなくても良い体になれば、医療費支出は抑えられます。ヘルシーな食生活と適度な運動、禁煙等をして健康な体を維持しましょう。
・ジェネリック薬品を利用する
お薬代も医療費を圧迫する大きな要因です。ジェネリック医薬品とは、独占的販売期間が終了した先発医薬品と同じ効能、用法であると国が認めた、先発医薬品よりも安価なお薬です。
少子高齢化により、介護保険料の値上がりは今後も避けることは難しい状況のようですが、健康保険料は上記のような努力で値上げを抑えられる可能性があります。
健康になって、保険料の値上げも防げるなんて、一石二鳥!私もさっそく明日から、運動を始めてみようと思います♪
※寝たきり等、一定の条件を満たす方の場合は65歳
※本記事は2022年3月現在の情報をもとに作成しています。
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