親の車を子どもが運転するときの自動車保険の対応と保険料を賢く節約する方法

自動車保険は、自賠責保険とともに車を運転する人にとってなくてはならないものです。

子どもが運転を始めるときは、自動車保険をきちんと理解し、子どもの運転スタイルや技術にあったものを選ぶことが大切です。

この記事では、子どもが運転免許を取ったときに知っておくべき自動車保険の基本から親の契約に追加する方法や保険料を節約する方法までを、わかりやすく説明します。

自動車保険の基本をおさらい

ここでは自動車保険の基本的なことがらについて理解しましょう。

まずは契約者、記名被保険者、車両所有者という三つの重要な立場について説明します。

契約者

自動車保険の契約者は、保険契約を結んでいる人自身です。

契約者には保険料を払ったり、契約の内容を変えたりする責任があります。

子どもが運転を始める場合には、だれが何をしなければいけないのかをしっかり理解しておく必要があります。

記名被保険者

記名被保険者は補償内容が適用される主なドライバーです。

通常は車をよく使う人がこの役割を果たしますが、子どもが運転を始めたら、運転の頻度によりこの部分を変更することが求められることもあります。

車両所有者

車両所有者とは、文字通り車の持ち主のことです。

所有者が保険の契約者や記名被保険者と異なる場合、保険の適用に影響が出ることがありますので注意が必要です。

子どもが親の車を運転する場合の保険の対応

子どもが親の車を運転する場合、誰がその車を運転するのか、運転する人の年齢は何歳かなどの条件を知ることが重要です。

以下は、運転者限定特約や年齢条件など、子どもが親の車を運転するときに考えなければいけない点です。

運転者限定や年齢条件

自動車保険には「運転者限定特約」というものがあり、特定の運転者だけを対象にした保険料の設定ができます。

運転するのが本人だけなのか、夫婦だけなのか、それとも子どもを含めた家族やそれ以外の人も含めるのかによって保険料が変わってきます。

また、年齢が若いと運転技術が伴っていない場合が多いことから保険料が高くなる場合があります。

年齢条件を21歳以上、26歳以上、30歳以上などどれを選ぶかで保険料が変わってきますが、一般的には子どもの年齢に合わせた保険料が上乗せされますので、保険料は大幅に上がることが多いです。

たまにしか運転しない場合

たまにしか車を運転しない場合は、1日だけの保険に加入することも一つの方法です。

これにより、必要な時だけ保険を使うことができて経済的です。無理に親の契約に追加する必要もないこともあると覚えておくといいでしょう。

子どもが親とは別の自分の車を運転する場合

子どもが親とは別の車を運転する場合、契約している自動車保険の等級継承や、場合によっては新規契約の方法を検討する必要があります。

次に、その具体的な手続きを見ていきましょう。

親から契約を引き継ぐ場合

子どもが自分の車を持つようになったとき、親の保険契約を引き継ぐことで、保険料の割引が期待できる「等級継承」が使えることがあります。

通常、保険料の一番高い6等級からスタートしますが、等級継承することで親の等級を引き継ぐことができて、保険料を安く抑えることができます。

子どもが自分の車で新規契約する場合

もし新しい車を買った場合は、新しく保険に加入する必要があります。

このとき、等級継承をせずに新規で契約すると等級は6等級からのスタートになりますが、「セカンドカー割引」を利用することで、最初から保険料を抑えることができます。

子どもの自動車保険の契約で保険料を賢く節約する方法

次に、子どもが自動車保険を契約するときに保険料を効果的に節約するための具体的な方法について見てみましょう。

ネット型保険に見直す

インターネットで保険に加入する方法は、手数料がかからず、保険料が安くなることが多いです。

定期的に保険を見直すことで、より良いプランを選ぶことができて、新規だけでなく更新でも保険料の割引を受けることができる保険会社もあるのでおすすめです。

ネット型保険でも24時間365日しっかりと事故対応もしてくれますし、ロードサービスも充実しているところが多いので、まだ代理店型の自動車保険しか契約したことがない人は、簡単ですので一度ネットで見積を取ってみるといいかもしれませんね。

例えばセゾン自動車の「おとなの自動車保険」の場合、主に運転する親の年齢を1歳刻みで設定でき、そこに子どもを追加するだけなので、一般的な自動車保険よりも保険料がお得になる場合がありますのでおすすめです。

車両保険の免責金額を上げる

車両保険は免責金額を高くすることで、保険料を減らすことができます。

しかし、事故があったときにはその分を自分で払う必要があるため、その点を考える必要があります。

事故があっても5~10万円くらいの持ち出しがあっても経済的に困らないという人は、免責金額を上げて保険料を節約してもいいかもしれません。

補償の重複がないか確認する

もし複数の車を持っている場合や、他の保険と補償内容が重なっていないかをチェックすることも大切です。

よく重複が確認されるのが、弁護士費用特約や個人賠償責任特約です。

これらの特約は家族のうち誰かが加入していれば家族全員対象となるものですので、家族に確認を取ってみるといいでしょう。

不要な補償を削ることで、保険料を節約できますので新たに加入するときや更新のときなどに確認してみることをおすすめします。

子どもが独立したあとの対応

子どもが独立して家を出るとき、親の保険等級を引き継ぐことができるかどうかを確認することが重要です。

別居の場合は等級継承できる場合がある

子どもが家を出て独立した後も、親の保険等級を引き継ぐことができることがあります。

「別居の未婚の子」という場合、子どもは低い保険料で保険を使うことができますので必ず確認しましょう。

子どもが運転すると決まったら、まずは補償内容を確認しよう

子どもが運転を始めることは大きな変化ですが、しっかりとした自動車保険を準備しておけば、そのリスクを減らすことができます。

まずは今の契約がどうなっているか、子どもを追加したほうがいいのか、追加するとしたら条件はどうなるか、保険料の節約はできるかなど、しっかりと検討しましょう。

保険の見直しや新しい契約を考えるときは、この記事を参考にして、家族全員が安心して運転できるようにしてくださいね。

※本記事は2024年5月17日現在の情報をもとに作成しています。


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最終更新日:2024年6月28日


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