自動車保険とJAFの併用は必要?「いる」「いらない」をわかりやすく解説します

自動車を運転する人が加入しなければいけないのが、万が一の事故やトラブルに備える自動車保険(ここでは民間の自動車保険を指します)です。

一方、JAF(日本自動車連盟)もまた、多くのドライバーにとっては欠かせないサービスかもしれません。

しかし、自動車保険のロードサービスとJAFのサービスには重複する部分があるのを知っていますか?

本コラムでは、それぞれのサービス内容を比較し、併用することのメリットとデメリットを掘り下げながら「いる」「いらない」を考えたいと思います。

自動車保険とJAFそれぞれの内容を比較

ここではまず、自動車保険の補償とロードサービス、JAFのサービス内容を比較しています。

自動車保険の基本的な補償内容とロードサービス

自分が事故を起こしたとき、まず相手のケガや死亡など体の損害に対して補償される自賠責保険への加入が絶対ですが、それだけではカバーできない部分を補償するのが民間の自動車保険です。

ちなみに、損害保険料率算出機構の2022年度自動車保険の概況によると、自動車保険の加入率は88.7%と高くなっています(自動車共済含む)。

自動車保険は事故や故障など車のトラブルに対する経済的な負担を軽減するために設計されていますが、具体的には、対人・対物賠償保険、車両保険、人身傷害保険が主なカバー範囲で、多くの保険にはロードサービスが含まれており、車のトラブル時の救援サービスや外出先からの帰宅費用や宿泊費用なども対象です。

また、ロードサービスの中にはバッテリー上がりやタイヤ交換、鍵の閉じ込め対応、燃料補給なども含まれます。

JAFのサービス内容とロードサービス

JAFは、自動車の普及に伴う各種トラブルや事故の対応を主な任務とする会員制のサービス団体です。

また、トラブル対応だけでなく交通安全活動や環境保護活動も行っており、ドライバーが安全で快適なカーライフを送れるよう支援しています。

会員に対して事故や故障時の緊急対応を24時間365日、ロードサービスを中心とした様々なサービスを提供していて、バッテリー上がりやタイヤ交換、鍵の閉じ込め対応、燃料補給などが含まれ、電話1本で全国どこでも専門スタッフが駆けつけてくれます。

さらに、会員はレジャー施設やグルメ情報の案内、利用料やショッピングの割引などの魅力的な特典も利用することができます。

アプリも充実していて、これらの情報がアプリで利用できたり、もちろん万が一の時のロードサービスもアプリならクリックするだけで呼ぶことができます。

自動車保険にJAFの併用は必要?

ロードサービスの内容を見ると、自動車保険とJAFとでは同じものがあると感じると思います。では、両方に加入したほうがいいのでしょうか?それとも併用はやめて自動車保険だけでいいのでしょうか?

自動車保険とJAFを併用したときのメリット・デメリット

自動車保険への加入は大前提ですが、JAFを併用したときのメリットには以下のようなものがあります。

  • ロードサービスのサービス内容の拡充
  • 事故や故障時の待機時間の短縮
  • 会員特典を利用できる

自動車保険に加入している人がJAFにも加入した場合(JAFと提携している保険会社の場合)、ガス欠のときの燃料補給の回数制限が1回から2回に増えたり、サービス対象外のパンクの応急修理が対象になったり、ロードサービスの拡充がされる場合があります(詳細はご加入もしくは検討中の保険会社にご確認ください)。

今は多くの損害保険会社各社がJAFと提携していますが、参考までに以下ダイレクト系の保険会社名をいくつか挙げておきますので、興味があれば代理店型も含め比較検討してみてください。

  • セゾン自動車火災保険(株)
  • イーデザイン損害保険(株)
  • 三井ダイレクト損害保険(株)

その他代理店型含め多数あり
※順不同 提携損害保険会社の一部を記載しています

特にセゾン自動車の「おとなの自動車保険」などはガソリン・軽油の燃料切れに対する無料サービスが1回から2回に増えるところがおすすめですので一度見積を取ってみるといいでしょう。

また、JAFは日本全国に大規模なネットワークを持ってますので、特に遠隔地や混雑時でも迅速な対応が期待できます。

困ったとき、すぐに駆けつけてくれるJAFはそれだけで一番のメリットではないでしょうか。

さらに会員は割引サービスやイベントへの参加など、自動車保険では提供されない多くの生活面でのメリットを受けることができます。

特にレストランでの飲食代金の割引やレジャー施設の入場料の割引などは、小さな子どもがいる家族にとって嬉しいのではないでしょうか。

ではデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?

一番のデメリットはやはりコスト面です。入会金2,000円、年会費4,000円が年間数万円の自動車保険に加えてかかります。

ただし、年間で1回でもJAFのロードサービスを利用すれば元が取れる計算で、さらに家族会員なら入会金なしで年会費2,000円とお得です。

自動車保険とJAFの併用についてケーススタディで考えてみよう

ここでは、都市部で車通勤のAさんと、週末ドライブを楽しむBさんのケースを見てみたいと思います。

Aさんのケース
Aさんは毎日自宅から東京の中心部まで車で通勤しています。過去に自動車保険のロードサービスを利用した経験があり、事故の際の迅速な対応には満足していますが、鍵の閉じ込めや燃料切れといった日常の小トラブルも経験しています。

JAFはいる?いらない?
Aさんは毎日の通勤など頻繁に車を使用し、様々なトラブルが発生する可能性が高いため、JAFの併用により得られる幅の広いサービスが役立つ可能性が高いです。特に、都市部ではJAFの対応が迅速であるため、効果的な支援を受けやすいのでJAFへの加入はおすすめできるのではないでしょうか。

Bさんのケース
Bさんは主に週末に車で出かけることが多く、長距離のドライブを好んでいます。これまでに大きなトラブルに見舞われたことはありませんが、遠出の際には不安を感じることがあるようです。

JAFはいる?いらない?
Bさんのように定期的に車を運転しない人にとって、JAFは不要かもしれません。しかし特定の時期に長距離を運転するドライバーにとっては、JAFの幅の広いサポートが心強いことも確かです。特に、遠隔地でのトラブル時にJAFのロードサービスは大きな安心材料となりますので併用もありなのではないでしょうか。

賢く自動車保険を選ぶときのポイントとは

このように自動車保険とJAFとの併用は、車の使用頻度や利用方法によって必要かどうかが変わってきます。

日常的に車を頻繁に使用し、特に遠出を多くする場合は、JAFの多様なサポートが有効だと言えます。

逆に、市内で短距離の運転が多い場合は、自動車保険の基本的なロードサービスで十分なこともあります。

自分や家族がどのように車を使用するか、それに見合った料金(保険料+JAF会費)であるかどうかを考えて、JAFの併用は「いる」か「いらない」かを考えてはいかがでしょうか。

※本記事は2024年5月13日現在の情報をもとに作成しています。


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最終更新日:2024年6月24日


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